Texas0295 @Texas0295形式名詞とその使い方日本語学習を始めて以来、出会った形式名詞を整理してみた

~の

名詞の代わり:黒い鞄は佐藤さんのですが、青いのは私のです。

~の(ん)だ:

理由や根拠を強調した断定の意を表す。

  • 赤信号を無視して走るから事故を起こすのだ。

話し手の決意、または相手に対する要求・詰問の意を表す。

  • 何としてもその夢を実現させるのだ。

事柄の様子やあり方を強調して説明する意を表す。

  • この谷は一年中、雪を消えずに残っているのだ。

~の(ん)だから

理由を強調して、相手に対する要求、詰問の意を表す。

  • もう子供じゃないんだから、自分の部屋は自分で掃除しなさい。

動詞の名詞化

動詞、または文の後ろに助詞を付ければ、まず「の」か「こと」を付く、そういう現象は「動詞の名詞化」を呼ばれる

  • 単語を覚えるのは難しい。(単純な行為)
  • 単語を覚えることは難しい。(内容、事件を強調する)

「の」が使われやすいもの

感想・評価

  • 料理を作るのは楽しい。

嗜好

  • 寿司を食べるのが好きです。

行為

  • 料理を作るのを忘れた。
  • 佐藤さんが結婚したのを知っていますか。 「こと」が使われやすいもの

提案・約束・命じる・祈る…

  • この仕事をやめることを決意した。
  • 合格できることを祈っています。

「の」だけが使われるもの

感覚「見る…」

  • 彼が宿題をしていたのを見た。

「こと」だけが使われるもの

能力「…ことができる」彼は日本語を話すことができる。

反復「…ことがある」このバスはよく遅れることがある。

経験「…ことがある」英語を勉強したことがある。

決定「…ことにする/なる」

  • 仕事を辞めることにした。(話し手は能動的)
  • 来月から日本へ出張することになった。(話し手は受動的)
  • 来週は東京へ出張に行くことになっている。(もう決めた事)

伝聞「…とのことだ」

  • 先ほど、木村さんから電話があって、少し遅れるとのことです。

伝聞・結論「…ということだ」

  • 明日は雨が降るということです。
  • 社長に「明日から来るな」と言われた。つまり 首ということかな。

~する必要はない「…ことはない」

  • 彼はとても優しいから、怖がることはないよ。

~が理由で「…ことから」

  • 道路が濡れていることから、雨が降ったとい うことがわかる。

要求「…こと」レポートは来週の火曜日までに提 出すること。

忠告「…ことだ」健康が心配なら、もっと野菜を食べることだね。

~なのだからきっと「…のことだから」

  • 毎朝早起きのおばあちゃんのことだから、明日も5時には起きていることでしょう。

~ないで「…ことなく」彼は最後まで諦めることなく、頑張った。

理由「…ことだし」天気もいいことだし、今日は外で遊ぼうよ。

~の話題になると「…ことになると/…こととなると」

  • 父は学校のことになると、とてもうるさいです。

~感情「…ことに」

  • 悲しいことに、大切に育てていたペットが事故で死んでしまった。

詠嘆「…ことだろう/…ことか」

  • ようやくJLPTN1に合格した李さんは、どんなに嬉しかったことだろう。

程度が低く重要でない「…ほどのことではない」

  • そんなに真剣に考えるほどのことではない。

絶対に…とは言えない「…ないことはない」(二重否定)

  • できないこともないですけど、少し時間をいただきたいです。

条件「…ないことには…ない」(二重否定)

  • 彼は来ないことには、会議を始めることができない。 謝罪の理由「…こととて」
  • 子供のやったこことて、どうか許してやってください。 文の後の内容を強調「…もさることながら」
  • 日本語は私にとって漢字もさることながら、文法も難しい。

名詞「もの」

もの→物、者

「物」:物体、物品

 どんな物を買いました。

「者」:人を指す

  • お前は一体何者?

抽象的な概念を指す

  • 愛というものは不思議なものです。

形式名詞「もの」の使い方

なんとなく…だと感じられる「…ものがある」

  • その男の証言には、不自然なものがある。

実現が難しいものやことに対しての願望や期待 「…ものなら」

  • やれるもんなら、やってみろ。
  • やり直せるもんなら、今すぐやり直したい。
  • 死ぬことはやすいもんなら、今すぐ死にた い。

大変なことになる「…ものなら」

  • この先生の授業で、宿題を忘れようものな ら、どれだけしかられるかわからない

謝罪の理由「…ものだから」

すみません、ビールは苦手なものですから。

当然「…ものだ」たくさん運動したら疲れるもの です。

詠嘆「…ものだ」時間が経つのは本当に早いもの ですね。

決して~ない「…ものか」

  • 店員の態度は悪いし、料理は不味いし、こんな 店は二度と来るもんか

理由「…もの/…だもの」

  • だって牛乳嫌いだもんね。(カジュアルな口語表 現である)

~の間ずっと「(時間帯)…というもの」

  • ここ一か月というもの、ずっと会社を休んでい る。

~とは言えない「…というものではない」

  • お金があれば、幸せだというものではない。

とても~できない「…ものではない」

  • こんな料理、お客さんに出せたもんじゃない よ。

~の立場にあるのだから「~たるもの」

  • 医者たるもの、患者の命を優先に考えるべき だ。

~すれば、そうならかなったのに「…ものを」

  • 結局、二人は別れることになったそうだ。あ の時、彼は素直に謝っていれば良かったものを。

~だけれども「…ものの」東大を卒業したもの の、仕事を見つからない。

~てからずっと「…てからというもの」

  • 出産してからというもの、お酒を飲まなくなっ た。

~を恐れないで「…をものともせず」

  • 両親の反対をものともせず、二人は結婚した。

絶対テンス、相対テンス

1.絶対テンス:発話時を基準

2.相対テンス:従属節と主節時との関係

形式名詞「とき」の使い方

事柄は発生の時間

  • 風邪を引くとき、病院に行きなさい。

相対テンスを表す

  • 教室を出るとき、電気を消す。(電気を消し てから教室を出る)
  • 教室に入ったとき、電気をつけます。(教室 に入ってから電気をつける)

形式名詞「ところ」の使い方

直前、最中、直後「…ところだ」

  • 今、ご飯を食べるところです。(まだ食べな い、今用意している)
  • 今、ご飯を食べているところです。(食べて いる)
  • 今(さっき)、ご飯を食べたところです。(食 べ済み)

もう少しで…になる可能性があった「ところだっ た」

  • もう少しで彼を怒らせるところでした。

~という状況なのに「…ところ(を)」

  • 本日はお忙しいところ、お時間を割いていただ き、ありがとうございました。

事態が一変するような出来事が発生「…ところに/ところへ」

  • 困っていたところに彼女が救いの手を差し伸べてくれた。

範囲内における境界線や程度「…といったところだ/…というところだ」

  • ここから目的地までは車で一時間といったところでしょう。

偶然発見/予想外「…ところ」

  • 友達に相談したところ、一緒に手伝ってくれることになった。
  • 彼なら知っていると思って聞いたところ、彼も知らなかった。

時間の流れ/いくら~しても「…ところで」

  • ご飯をできたところで夫が帰ってきた。(ご飯を作った、その後、夫が帰ってくる)
  • 今更謝ったところで許されないだろう。(逆接)

状況や様子からの推測「…ところを見ると」

  • 𠮟られて何も言わないところを見ると、反省しているんだろう。

名詞「為」

意味:利益となること。有利なこと。役に立つこと。

形式名詞「ため」の使い方

目的、原因「…ため(に)」

  • 未来のために今頑張ります。
  • 雨のため、試合は中止された。

目的「未然形(ア段)+んがため(に)」

  • 自分の店を持たんがため、必死で働いている。
  • 現状を維持せんがための政策

名詞「様」

様子、様態(状態、変化及び人の気持ちを表す動 詞の連用形に付く)

  • 彼の喜び様は大変なものだった。

方法(普通に否定文):

  • 言いようもないほど美しい(言い方もないほど 美しい)
  • 流石としか言いようがない

スタイル、様式:上代様(書における和様の様式の一つ)

形式名詞「よう」の使い方

目的の達成、アドバイス、祈り「…ように」

  • 日本語が上手く話せるようになりたいです。(目的の達成)
  • 忘れ物をしないように注意してください。(アドバイス)
  • 病気が治りますように。(祈り)

~ように見える(比喩表現)「…かのようだ」

  • 3月なのにまた、寒くなりましたね、まるで 真冬に戻ったかのようですね。

仮に実現すれば、期待される結果とはならない 「…ようでは」

  • 相手のミスを願うようではプロにはなれませんよ。

仮定「…ようなら/ようだったら/ようであれば」

  • 一人で運べないようなら、私が手伝おうか。

名詞「訳」

意味:

1.分かること、意味:訳の分からない言葉。

2.原因、理由:深い訳がある。

3.筋道:訳の分からないことを言う。

形式名詞「わけ」の使い方

原因「…わけ」

  • 今日は子供の誕生日なんです。そういうわけだから私先に帰らせてください。

事実を強調「…わけ」

  • この映画は、人々が主人公に共感できるから 人気になったわけだ。

~は考えられない「…わけがない」プロ相手に勝 てるわけがない。

全部が~とは言えない(部分的な否定)「…わけ ではない」

  • お酒が飲めないわけではないよ。

絶対に~できない「…わけにはいかない」

  • こんなこところで負けるわけにはいかない

名詞「筈」

意味:事が当然そうあるべきだの意を表す語。予 定や道理。

形式名詞「はず」の使い方

理由があって、絶対に~だと思う「…はずだ」

  • まるで私みたいな人はこんなことを望んでも 貰えないはずだ。

~は考えられない「…はずがない」不味いはずが ない。

表現:

それに触ると危ないと言ったはずだ。(相手は聞 いても、勝手に触るの後)

来るはずだった。(話し手の予想中に起こらる状 況は起こなかった時)

こんなはずではなかった。(話し手の予想中に起 こらない状況は起こった時)

「わけ」と「はず」の異なる

わけ:事実を強調し、客観的な理由、感情を込まない。

はず:もっと主観的、話し手の感情を込む。

名詞「儘」

意味:成り行きに任せること。そうある通り(の 状態)。

形式名詞「まま」の使い方

元の状態、動作が保たれている「…まま」今のま まが一番いい。

ある状態を維持しておく、自分が思うように好き なことをする「…まま(に)」

  • 分からないことを分からないままにしておきた くない。
  • 悲しいときは泣いて、嬉しいときは笑って、心 のままに生きる。

名詞「御陰」

意味:人の力添えや神仏の助けなどによって受ける恩恵。

形式名詞「おかげ」の使い方

前項に原因を、後項にその原因から発生した良い 結果「…おかげ」

  • 先生のおかげで、今最優秀賞を貰ってくれ た。
  • 皆のおかげで、私たちは結婚することができ る。

名詞「所為」

意味:(迷惑)ある人の行為から生ずる結果。あ る原因の結果。ゆえ。

形式名詞「せい」の使い方

前項に原因を、後項にはその原因から発生した良 くない結果「…せい」

  • 事故のせいで予想外の結果を発生しまいまし で、申し訳ございません。
  • 私のせいにしないでください。

「ほう」、「つもり」、「とおり」

名詞「方」

意味:

1.方向、方角、方位

2.部門・分野を漠然と指す語。その方面。ま た、指し示すものをあいまいにするために使う 語。

3.四角。また、正方形の一辺の長さ・距離を示 す語。

形式名詞「ほう」の使い方

話者の主観的な判断によるアドバイスや提案「… ほうがいい」

  • 煙草はやめたほうがいい。

表現:

知らないほうがよかった(のに)(何かを知って しまったことに対して後悔や不安、もしくは嫌悪感を抱いている)

何もしないで後悔するより、行動して後悔したほうがましだ。(話者の強い不満や反発的な感情が含まれる)

名詞「積もり」

意味:積もること。重なること。

形式名詞「つもり」の使い方

意志「…つもり」

  • 来年東大に進学するつもりだ。

事実は異なるが、そのように見做して何かをする「…つもりで」

  • 桜小路のメードのつもりで一生懸命に働く

名詞「通り」

意味:同じ状態・方法であること。

形式名詞「とおり」の使い方

~と同じに「…とおり(に)」

  • 予想通り、今年のテストは難しかった。

名詞「癖」

意味:偏って多いほどの(普通でない)仕方を繰り返して、ついた習慣。習慣となっている、偏っ た傾向・しぐさ。

形式名詞「くせ」の使い方

強い不満や非難の気持ちを表す逆接「…くせに」

  • 自分の悪いくせに人のせいにするな。

名詞「度」

意味:何かの行われる、または行われた、その 時。おり

形式名詞「たび」の使い方

毎回~する「…たびに」

  • 一つ失敗するたびにまた一つ成長する。

名詞「割り」

意味:

1.割ること。また、割ったもの。

2.歩合の単位、一割は10分の1。

3.比率、割合。

4.割引。

5.他と比べたときの損得。

形式名詞「わり」の使い方

事実と想定されることが相反していること。「… わりに(は)」

  • このイヤホンは高いわりに音質が悪い。
  • 家賃が安いわりにはいい部屋だね。
  • 駅に近いわりに家賃は高すぎる。

名詞「かわり」

漢字:代わり

意味:

1.入れかわること。交替すること。また、その もの。

2.ある役割を、他のものがすること。また、そ のもの。

ア.代理。身がわり。

イ.代用の品。

3.ある事柄に相当して、ひきかえとなるもの。 代償。

形式名詞「かわり」の使い方

代替、代用、交換条件、相反する二つの側面「… かわりに」

  • 課長のかわりに私が会議に出席します。
  • 日本語教室に行くかわりに、参考書を買って 自分で勉強している。
  • 日本語を教えるので、そのかわりにイタリア 語を教えてください。
  • 今の仕事は給料が高いかわりに残業が多い。

名詞「内」

意味:

1.範囲の中

2.自分が所属しているものをいう。

形式名詞「うち」の使い方

範囲「…うち」この二つのうち、どっちが正解か 分からない。

状態が持続している期間「…うちに」今のうちに 頑張らないと…

前件の状態が持続している間が最も重要である 「…うちが」

  • 人生若いうちが花だ。

前件と後件の動作がほぼ同時に発生「…が…ない かのうちに」

  • バスは私が座るか座らないかのうちに走り出 した。

名詞「元/本/下」

意味:

1.物事の起こり。始まり

2.物事の根本をなすところ。基本。

3.(下)物の下の部分。また、そのあたり。し た。

4.(下)…した状態で。…で。

形式名詞「もと」の使い方

素材、根拠となるもの、参考となるもの。「…を もとに」

  • 彼女の経験をもとに(して)アドバイスして くれました。

 注意:…をもとにした+名詞

~に頼って「…のもとで/…のもとに」・私はルナ 様のもとで、デザインを習っています。

名詞「如何」

意味:事の次第。なりゆき。ようす。

形式名詞「いかん」の使い方

事の成り行き/状態「…いかん」全てが君の判断い かんにかかっている。

名詞「故」

意味:

1.事の起こるわけ。理由。原因。

2.りっぱな経歴。由緒(ゆいしょ)。来歴。

形式名詞「ゆえ」の使い方

注意:

接続法:形容動詞の語幹+(が)ゆえ

原因「…(が)ゆえ」𠮟るという行為は相手を思 うゆえの行為だ。

名詞「上」

意味:位置関係で、基準とするものより高い方、 高い所をいう。

形式名詞「上」の使い方

目的「…上で」失敗は人間が成長する上で必ず通 る道だ。

後件は前件よりも程度が高い「…上(に)」

  • 本人と会えて握手してもらえた上に、写真も撮 ってもらえました。
  • 糖尿病の治療は困難な上、遺伝する可能性も ある。

前件は後件が起こるための前提条件「…上 (で)」

  • 両親と相談した上で、東大への進学を決め た。

参照する「…上で」

  • 聞いた話の上では厳しい人らしいが、あってみると意外に優しい人だった。

前件の動作を行った後に、後件の動作を行う「…上は」

  • この仕事を引き受けた上は責任をもってやり 遂げる。(緊迫感がある)

  →この仕事を引き受けた以上は責任をもってやり遂げる。(普通)

  →この仕事を引き受けた以上、責任をもってやり遂げる。

名詞「際」

意味:時。場合。

形式名詞「際」の使い方

~ときに「…際(に)」留学の際には、色々お世 話になりました。

関連表現:

~ときに「…に際して」

  • 面接に際して、しっかりと練習しておいたほう がいいですよ。

名詞「途端」

意味:ちょうどその瞬間。

形式名詞「とたん」の使い方

前件の動作後すぐに後件が発生した「…とたん (に)」

  • 家を出たとたんに、雨が降ってきた。

名詞「切り」

意味:物事がそこで終わりとなる、切れ目の所。

形式名詞「きり」の使い方

行い続けられて限度がない「…きりがない」

  • 人の生きる意味について、考え出したらきり がない。

名詞「限り」

意味:

1.ここまで、これだけという限界(の内)。

2.限界、果て

形式名詞「限り」の使い方

全力で物事を行う「…限り」やれる限りのことは やった。

ある状態が継続している期間「…限り」

  • この問題を解決しない限り、先には進めな い。

知覚的な動詞に接続し、自分が知っている情報の 範囲内を表す「…限り」

  • 知っている限りのことを教えます。

~を最後として「…を限りに」今日を限りに、お 酒はやめることにした。

感情の程度を強調「…限りだ」悲しい限りだ。

名詞「場合」

意味:物事の、その時に応じて分けて考えられる 状態・事情。

形式名詞「場合」の使い方

事態を取り上げて、その事態が起きた時に必要な 対応「…場合(は)」

  • 学校を休む場合は、必ず連絡してください。

名詞「一方」

意味:

1.一つの向き

2.二つの対するものの一つの側。

形式名詞「一方」の使い方

対比、並列「…一方」楽しいことが多い一方で、 不安なこともある。

ますます~していく「…一方」勉強していないの で、成績は下がる一方だ。

名詞「結果」

意味:ある物事・行為から生じた状態

形式名詞「結果」の使い方

前件の事柄によって、どうなったのかを後件で言 う「…結果」

  • 無理した結果、体を壊して入院することにな った。

名詞「末」

意味:

1.続いているものの先端の方。末端。

2.ある期間の終わりのほう。

形式名詞「末」の使い方

様々な困難を経た後の良い結果や中立的な結果 「…末(に)」

  • 本人が色々考えた末の結論は誰にも否定する 権利はない。

名詞「挙句」

意味:連歌・連句において最後の句のこと

形式名詞「あげく」の使い方

色々したが、結局良くない結末を迎える「…あげ く(に)」

  • 彼とロゲンカを繰り返したあげく、別れるこ とになった。

名詞「最後」

意味:物事のいちばんあと、または後ろ。いちば ん終わり。最終。

形式名詞「最後」の使い方

それで終わりで、後はどうにもならない「…最 後」

 接続:…たら最後/たが最後

  • 信頼関係は失ったが最後、取り戻すのは難し い。
  • あの国へ行ったら最後、もう二度と帰って来 られないでしょう。

名詞「始末」

意味:

1.物事の始めと終わり。始めから終わりまでの 細かい事情、または成り行き。

2.ある物事の最終的な状況。特に、よくない結 果。

3.物事の締めくくりをつけること。後片付けを すること。処理

形式名詞「始末」の使い方

良くない結果「…始末だ」一人で解決しようとし たせいで、この始末だ。

名詞「切っ掛け」

意味:物事を始める手がかり。糸口。また、原因 や動機。

言い換え:契機、機

形式名詞「きっかり」の使い方

動機「…きっかり」共通の趣味がきっかけで付き 合い始めた。

名詞「違い」

意味:違うこと。異なること。

形式名詞「違い」の使い方

話し手の強めの判断・断定「…(動詞可)に違い ない」

 言い換え:…に相違ない

  • あのレストランはいつも人が多いから、人気 があるに違いない。

名詞「間」

意味:二つのものに挟まれた部分や範囲。(空 間、時間、人々の相互関係)

形式名詞「間」の使い方

「間」と「間に」

  • 夏休みの間 → 夏休みが終わるまで(ずっ と)
  • 夏休みの間に → 夏休みが終わるまでに (ある時)

休みの間に髪を染めたいです。

休みの間、ずっとイタリア語を勉強している。

名詞「きらい」

漢字:嫌い

意味:きらうこと。いやだと思うこと。

形式名詞「きらい」の使い方

良くない傾向がある「…きらいがある」

  • 今の子供は野菜をあまり食べないきらいがあ る。

名詞「恐れ」

意味:

1.こわがる気持ち。恐怖。不安。

2.敬い、かしこまる気持ち。

形式名詞「恐れ」の使い方

悪い予感や予想、可能性がある。心配の気持ちが 含まれる「…恐れがある」

  • 戦争になる恐れがある。

名詞「次第」

意味:

1.物事が行われる際の一定の順序。

2.今まで経過してきた状態。成り行き。

3.物事の、そうなるに至った理由。わけ。事 情。

形式名詞「次第」の使い方

~によって決まる「(接尾)…次第」努力次第で 人生は変わる。

~が終わったらすぐに「(動詞の連用形)…次 第」

  • 在庫無くなり次第終了となります。

いきさつ「(動詞の連体形)…次第」

  • お聞きしたいことがあり、コメントした次第 です。

名詞「気味」

意味:ある事態や物事から受ける感じ。また、そ の感じた気持ち。

形式名詞「気味」の使い方

話し手がわずかに感じる(良くない)感覚「…気 味」(連濁)

  • 風邪気味(かぜぎみ)
  • 太り気味(ふとりぎみ)

名詞「振り」

意味:

1.振り動かすこと。

2.挙動に現れた、人の様子。

形式名詞「ふり」の使い方

実際は違うが、そうであるように振舞う様子「… ふりをする」

  • 知っているが、知らないふりをする。

名詞「余所/他所」

意味:ほかのところ。ほかの家。「―へ行く」。 また単に、目的または自分に関係しない物事。

形式名詞「よそ」の使い方

心配、期待、批判などの他人からの感情や評価に つき、それらを無視したり、全く無関心であるこ とを表す「…をよそに」

  • 親の心配をよそに、朝まで帰らない。

名詞「余儀」

意味:他のこと。 他にとるべき方法。 また、別 の意見。

形式名詞「余儀」の使い方

他に方法がなく、~するしかない「…余儀なく」

  • 大きなミスをしたため、彼は辞職を余儀なく された。
  • たった一つのミスが、彼に辞職を余儀なくさせた。

名詞「向き」

意味:

1.向いている方。方向。

2.関心などが向かう所。

形式名詞「向き・向け」の使い方

対象に適している「…向き」/目標・対象にしてい る「…向け」(接尾)

  • この映画は子供向きじゃない。(状態)
  • この本は外国人向けに易しい日本語で書かれ ている。(行為)

名詞「反面」

意味:(裏側になる)もう一つの面。

形式名詞「反面」の使い方

相反する側面を対比的に表す「…反面」(ある材 料)水に強い反面、熱に弱い。

名詞「反対」

意味:

1.ある物事・向きと、対立・逆の関係にあるこ と。あべこべ。

2.ある意見などに対して、逆らうこと。

形式名詞「反対」の使い方

前項と後項が逆の状態であったり、或いは期待さ れる結果とは異なる

「…とは反対に」

  • 犬みたいな妹とは反対に、私は猫みたいな人 です。

名詞「始め」

意味:《接尾語的に》[始] …(を)し始めるこ と。

形式名詞「はじめ」の使い方

~を第一に「…をはじめ」

  • 日本語には英語をはじめ、フランス語、ドイ ツ語などから来た外来語が沢山ある。

名詞「以来」

意味:その時からこちら。それから今まで。

形式名詞「以来」の使い方

~てから今までずっと「…以来」

  • 学校を卒業して以来、りそな様とは一度も会 っていません。
  • 桜屋敷に入職以来、いつもお世話になってお ります。

名詞「甲斐」

意味:したことの結果としてのききめ。効果。ま た、するだけの値打ち。

接尾語として連濁は必要

  • 生き甲斐(いきがい)

形式名詞「甲斐」の使い方

効果や価値「…甲斐」

  • 必死に練習した甲斐があって、チームのリー ダーに選ばれた。
  • 手術の甲斐がなく、亡くなってしまった。

名詞「抜き」

意味:抜くこと。取り去って、別にする、または 無しにすること。

形式名詞「抜き」の使い方

省略したり、取り除くこと「…抜き」

  • 解説抜きで見るスポーツの試合は面白くな い。
  • 勝ち負けの話は抜きにして、お互いよくやっ たと思う。
  • 人を知るには、コミュニケーション抜きでは 進まない。

名詞「別」

意味:

1.けじめを立てて分ける。その、わかち、けじ め。

2.わかれる。はなれ去る。二つになる。

形式名詞「別」の使い方

~は考えないで「…は別にして/…は別として」

  • あの店は、味は別にしてとにかく安い。
  • あの店は、味はともかく(として)とにかく 安い。

他の物事の存在「…と(は)別に」

  • 今の彼とは別に、気になる人がいる。

名詞「傍/側」

意味:

1.近く。かたわら。ほとり。

2.時間の隔たりがないこと。

形式名詞「そば」の使い方

前件の後にすぐ後件が発生する「…そばから」覚 えたそばたら、忘れていく。

注意:

1.比較的に負面な意味を表現してる。

2.習慣適用

名詞「傍ら」

'意味:そば。わき。

形式名詞「傍ら」の使い方

本業と副業「…かたわら」

  • 会社に勤めているかたわら、夜は家でも副業 をしている
  • 彼女はモデルのかたわら、歌手でも活躍して いる。

名詞「皮切り」

意味:物事のしはじめ・最初。初手(しょて)。

形式名詞「皮切り」の使い方

前項と同種の行為が次々行われていく

「…を皮切りに(して)/…を皮切りとして」

  • 東京のイベントを皮切りに、今度は全国各地 でイベントを開催する予定だ。

名詞「手前」

意味:

1.自分に近い方。また、目標とするものの前。

2.人の見る前。他人に対する自分の立場・面 目・体裁。

3.(代)一人称の人代名詞。自分のことを謙遜 していう語。わたくし。二人称:おまえ。

4.茶の湯の作法・様式。

形式名詞「手前」の使い方

それをしないと評価が下がったり、面目が立たな くなる「…手前」

  • 自分から誘った手前、今更やっぱり止めよう とは言えない。

名詞「気取り」

意味:体裁をつくろうこと。もったいぶること。

形式名詞「気取り」の使い方

本来そうではないのに、そのような素質や性質を 持っていることを他人に見せつけるように振る舞 う「…気取り」

  • 芸術家気取りするのは芸術でもなんでもな い。

関連表現:

…ぶる

負面な意味のみ

接続:名詞、形容詞/形容動詞語幹+ぶる

  • 母の前ではいい子ぶっている弟が嫌いです。

名詞「弾み・拍子」

意味:

(弾み)

1.弾力のある物体がはねかえること。

2.勢いづくこと。勢い。調子。

(拍子)

音楽のリズムを形成する基本単位。一定数の拍 (はく) の集まりで、強拍と弱拍との組み合わせか らなる。拍の数により二拍子・三拍子などとい う。雅楽では早 (はや) 拍子・延 (のべ) 拍子など。

形式名詞「弾み・拍子」の使い方

ある事柄がきっかけとなって、「つい」、「うっ かり」別の事柄が起こる

「…弾みに(で)/拍子に(で)」

  • 転んで弾みで、頭をぶつけた。
  • 人とぶつかった拍子に、持っていたスマホを 落としてしまった。
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